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学科ブログ

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2020.08.26 スポーツメディカルコース ブログ

【柔道整復師科&鍼灸師科】運動中の水分摂取に気をつけよう

こんにちは(^_-)-☆
猛暑の続く日々となっていますが、熱中症対策は皆さん行っているでしょうか?
熱中症対策には適度な休憩と十分な水分摂取が必要ですが、水分摂取ではよく「ただの水ではなく、経口補水液やスポーツドリンクを飲むように」と言われていますね。
というわけで、なぜ「ただの水ではだめなのか」を考えてみたいと思います。

人間の身体はおよそ60%が水分でできていますが、この水分というのはただの水ではなく、いろいろな物質が溶け込んでいます。
中でも重要な物質として「ナトリウム」があり、このナトリウムが溶けていることで身体中の水分に「浸透圧(水を引っ張る力)」を作り出し、体内の水分の移動を手助けしています。
その為、人体が水分をうまく利用するためには、体液のナトリウム濃度を一定にする必要があるということになります。
このナトリウムは、おしっこをしたり汗をかいたりすると水分と一緒に出ていくので、足りなくなった分を食事(主に塩分として)で補給する必要があります。
最近のような暑い日だと大量の汗をかくので、水分と一緒にナトリウムも大量に体から出ていきます。

ここでもし、減ったナトリウムを一切取らず、水だけを大量に飲んだらどうなるでしょうか?

ナトリウムが少ないまま水分だけが増えてしまうので、汗をかく前と比べてナトリウムの濃度が下がってしまい、同時に浸透圧も低くなってしまいます。
こうなると、「体内にたくさんの水分があるのに体がうまく使えない」という状態になってしまい、頭痛や吐き気など様々な身体の異常が現れます。
このような状態を俗に「水中毒」といい、ひどくなると痙攣や意識障害などを引き起こし、最悪の場合死に至ることもあります。

普段の食事などで水を飲むときは特に気にする必要はないのですが、炎天下での運動などで大量の水分を失った後に水だけを大量に飲んだりすると、このような状況に陥りやすくなります。
経口補水液やスポーツドリンクは水分だけでなく、ナトリウムやミネラルといった水中毒を防ぐために必要な栄養も入っているので、大量の水分摂取に適しているということですね。

また、飲み方にも注意が必要です。
実は人体には体液のナトリウム濃度を調節する機能があり、少し濃度が変わっただけなら自然と元の状態に戻してくれます。
しかし大量に水分を失った後にいきなり大量の水を飲むと、急激に濃度が変わってしまい、調節が追い付かなくなってしまいます。
「『こまめな』水分補給が必要」と言われているのはこの為で、あまり極端な飲み方をすると、スポーツドリンクでも濃度の調節が追い付かなくなることもあります。
中には運動やサウナで我慢していっぱい汗をかいた後に、一気にがぶ飲みするのが好きな人もいるかもしれませんが、そのような飲み方は身体にはあまりよくありません。
実際に、サウナ後のがぶ飲みが原因で水中毒になった例もあります。

まとめると、炎天下や運動中の水分補給は、

・水ではなく経口補水液やスポーツドリンクを飲む。
・最後にがぶ飲みするのではなく、こまめに飲む。

この二点に注意する必要があります。
皆さんも適切な水分補給を行い、猛暑を乗り切ってください。

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